345pick

乙女たちが守る鉄路

決戦はまだ序の口だ。そして前線ではもう飛行機は十分だ、兵器はたくさんだ、とは決して言っていない。もっと造り、もっと送ろう。それにはみんな働くことだ。男も女・・・いや、男は第一線にゆく。女も女も女もだ。

そしてここ国鉄信越線戸倉駅は男は桜井駅長と助役さん2人だけという女ばかりの駅だ。召されて征った男子駅員の後を引き受けて。まだうら若い27名の女性が転轍から信号機の取り扱い、貨車の入れ替え、荷物の運搬まで、現在ますます大変になった決戦輸送をがっちり担って、男子に負けない敢闘を続けている。

制服に巻き脚絆も凛々しく、サッと交わす挙手の敬礼も美しい。働け、働け、決戦に勝ち抜けと、女ばかりの駅を完全守り通している彼女たちの姿こそ、明日の大山かをしっかり約束している。

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列車の見送りも今は完全に女子駅員に替わった。しかも規則正しく整然と

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深夜の乗降場に振る合図燈。重要輸送の急行列車が彼女の前を通過する

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毎朝高らかに駅の窓を流れ出る歌声は『召されて征った兄さんの心をそのまま受け継いで・・・』と国民勤労女性の歌

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若い乙女の純情に、みんな笑顔で応対し、仕事もどんどんはかどる

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手押し車も楽々扱って、中には30kg余の荷物を担ぐ乙女がいる

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もう霜夜だ。転轍機のリーバーは冷たく、しかも重い。だが乙女は・・・

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男子に劣らない正しい態度で基準動作は繰り返され、確認の呼唱もはっきりと

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女性のたしなみを活かした生け花が職場を美しく飾っている。

第345号 昭和19年11月1日

目次

  • 時の立札
  • 驕敵を撃つはいま(写真記事)
  • 一億は増産で追撃へ(写真短信)
  • 僕らも続くぞ 海軍志願兵(写真記事)
  • 乙女たちが守る鉄路(写真記事)
  • 決戦の冬に備えて健康に注意しよう(写真記事)
  • 僕らの科学 耐火木材(図入り)
  • 覆面文芸「老猫」
  • わかった!これだ!
  • 街の眼 村の眼(投稿写真)
  • 国民合唱「お山の杉の子」
  • 決戦兄弟(漫画)
  • 手榴弾(イラスト)

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【兵器製造のために女も女も】乙女と鉄道【一億総活躍】

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