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日常の家庭生活になくてはならぬもののうち、マッチと砂糖の切符制販売がいよいよ6月1日から東京、大阪、名古屋、京都、神戸、横浜の六大都市(東京と大阪は6月5日から)実施される事になりました。
ちまたではいよいよ物が無くなったから切符制がしかれるのだと誤解して、砂糖屋やマッチを売る店の前で買いだめに狂奔する一部の人たちの見苦しい列さえ見られましたが、しかし事実は一切の暗雲を取り除いてくれましょう。
今度しかれる切符制度は物があるからできることで、各市役所では政府と緊密な連絡をとって物を豊富に揃え、未曾有の戦時下ではあるが、配給の公平を期して一般民衆に不安のない生活をさせようと懸命になっております。

このマッチと砂糖は世帯数によって購買量が決定されますが、マッチはどんな小家庭でも一ヶ月に少なくとも並型一包み(小箱10ヶ入)、砂糖は一人あたま0.6斤(360g)の割合で買えるのですから、普通の家庭なら有り余るくらいの分量であり、まずまず安心して暮らしてゆけるわけです。

ただ、この切符制度を円滑に実施してゆくためには、どうしても消費者であるわれわれが当局を信頼する心と自分さえ良ければ他人はどうでも良いという利己心を捨てて、戦時下の苦痛や不便は平等に分け合うという隣保相扶の日本精神による協力が必要であって、われわれのために生まれた切符制度はわれわれの手で立派に活用し、盛り立てていきたいものです。

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マッチはこんなにあります

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砂糖もたくさんあります

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ほんとにお父さんは困ります。「こんなに買いだめをして。慌てなくても切符でちゃんともらえるんですよ!」「いやァーもう今後絶対に国策に従うよ、勘弁勘弁」

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「お宅のご家族は何人ですか」隣組の組長さんは受け持ち区域内を戸別訪問して購買票にマッチと砂糖の数量を記入して渡します。

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「お前も一時だいぶこぼしてたなぁ。明日は早速この購買票を尾張屋さんに持っていってくれ」

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あわてて買いだめをした人には切符制は手痛い反撃です。切符ひとつで安心して品物が手に入る。

第118号 昭和15年5月29日

目次

  • 広告「強壮剤ならポリタミン」
  • 新国民政府答礼使節入京(写真短信)
  • 水中に闘う – 海軍潜水学校(写真記事)
  • マッチも砂糖ももう安心(写真記事)
  • 包(パオ)のお家から来た蒙古の女学生(写真短信)
  • 時の話題:戦火とともに 宣伝戦は進む[下]
  • 大陸に皇軍を慰問して – 鉄道大臣松野鶴平
  • 海外にゆく 農山漁村の幸[下](表付き)
  • ふじんのページ:小学一年生の子供はこう導いてゆきましょう[下]/次代国民の育て方[9]
  • 小広告「善太と三平」
  • 海外小話
  • 写真週報問答(読者質問)
  • うちの赤ちゃん日本一(写真短信)
  • 思想戦を闘う爆撃機 – ドイツ宣伝映画から(写真短信)
  • 愛路列車が来たぞ!(写真短信)
  • うすぎぬの訪問着 花を訪う虫の数々(写真記事)
  • 読者のカメラ(読者投稿写真)
  • 復習室
  • 広告「貯蓄債券・報国債券」
  • 広告「徴兵保険の開祖 第一徴兵」

表紙

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【これで安心?】マッチと砂糖が配給制になります!

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