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【防諜早わかり】

一 日本人たる自覚こそ防諜の根本である!
我々が日本精神を堅持してことに当たる時、敵の秘密戦に食入る隙はない。尊厳なる国体を信奉し、皇室を中心に、一億一心聖戦完遂に邁進するとき、いかなる敵の謀略も恐るるに足りない。従来無反省な外国崇拝思想が、わが防諜陣の欠陥のひとつに数えられていたが、これも日本人たるの自覚の不足から来たものだ。こんな思想はこの機会に完全に清算しよう。個人主義、自由主義、物質万能主義等、日本の国体にそわぬ外国輸送の思想は、敵の秘密戦の働く温床である。
真の日本人たること、これが防諜の根本義である

二 国民の一人一人が防諜戦士たれ!
国家総力戦の形をとる近代戦では、国民の誰もが戦士であり、したがって国民の一人一人が敵の秘密戦の対象になる。我々はその職分を通じ、あるいはその生活を通じて国の重要な機密の一部分に触れる機会がある。我々の仕事はそのまま戦争の一部分だと思って差し支えない。スパイの欲しい情報は、特殊の人ばかりが持っているのではなく、実は我々みんなの身辺にある。我々のうち
誰かが敵の謀略にかかって銃後の一致を乱せば、それが直ちに戦争に影響するのだ

三 言葉を慎み、不用意に秘密を洩らすな!
軍の行動や、動員に関すること、軍用列車や輸送船の状況等一切漏らしてはいけない。役所や、軍需工場や、その他重要な職場に就く人は、職場自慢から仕事の内容等を軽々しく話すな。殊に船舶は、敵のゲリラ戦の目標になっているのだから、旅行する際にも船の名前や、何港から何日出帆するかとか、何港に何日到着するかなどは、迂闊に話したり通信したりしてはいけない。『片言隻句で船は沈む』ことを忘れるな

四 流言に迷うなデマに踊るな!
武力千に完全に敗北した敵は、今度は謀略戦で挑戦してくる。確固たる信念を以て敵の放つデマ宣伝や流言戦術を撃退しよう。当局の措置を信頼して興味本位な詮索をやめ、疑心暗鬼から自ら敵の謀略の手先となるような醜態をさらすな。流言飛語はお互いに注意して、自分のところまででその伝播を食い止めなければならない。敵のデマに迷って、戦い抜く心に弛みが出きたり、銃後の一致結束を乱すものは、敵の第五部隊を差異はない

五 不平不満は利敵行為である!
日本は大東亜戦争と大東亜建設を並行して行っている。銃後の生活がもっと不自由になっても、それは当然なことである。それを耐え忍ぶことができず、昔の安逸な生活に憧れて不平を言ったり悲鳴を上げたりすれば、敵はそれをあおり立てて思想謀略の好機をつかむ。買い占め、闇取引等など、銃後生活を乱す悪徳を退治しよう。堅実な銃後生活を送っている所にスパイの乗じる隙はない

 

第229号 昭和17年7月15日

目次

  • 時の立札
  • 特集:船が勝利を運ぶのだ  少年よ海へ- 児島海員養成所/戦時標準船建造は進む(写真記事)
  • 神父の暇面から諜報の眼 フィッシャー事件(写真記事)
  • スパイはわれらの弱点を狙う(写真記事)
  • 外国人崇拝は梅光行為の第一歩
  • 旅行や通信と防諜心得
  • 上海の米英諜報団検挙(写真短信)
  • 防諜早わかり
  • 火を吐く一万の銃剣 支那事変記念銃剣剣道大会 -東京代々木(写真短信)
  • 米政府強制移住を強行す(写真短信)
  • 子供の信用組合 -兵庫県味間国民学校(写真短信)
  • 銃後のカメラ(写真短信)
  • 国民映画「独眼竜正宗」
  • 復習室
  • 照準期(イラスト・マンガ)
  • 広告「豆債券」

表紙

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